こんにちは。
ニッポンたび日和 運営者の「たびねこ」です。
2025年の夏、沖縄のやんばるにオープンする話題のテーマパーク、ジャングリア。
CMやニュースを見て「沖縄の森の中で絶叫したい!」とワクワクしている方も多いのではないでしょうか。

でも、いろいろ調べていると「ジャングリアにはジェットコースターがない」という噂を耳にして、USJやディズニーのようなスリルを求めている方は少し不安になっているかもしれません。
あるいは、逆に「絶叫系が怖いから、ジェットコースターがないなら安心」と思っている方もいるでしょう。

  • ジャングリアに従来のジェットコースターが存在しない本当の理由
  • レールがないからこそ味わえる「生身のスリル」と主要アトラクション
  • 雨の日や絶叫系が苦手な人でも楽しめるパークの攻略法
  • チケット料金に含まれる意外なサービスと渋滞知らずのアクセス方法

ジャングリアにジェットコースターはない?

ジャングリアにジェットコースターはない?
ジャングリアにジェットコースターはない?

結論から言うと、皆さんが想像するような「鉄のレールの上を車両が走るジェットコースター」は、ジャングリアにはありません。
「えっ、テーマパークなのに?」と思うかもしれませんが、これにはジャングリアならではの深い理由があるんです。
ここでは、なぜあえてジェットコースターを置かないのか、そのコンセプトについて私なりの視点で解説します。

ジェットコースターがない理由とは

まず驚かれるのが、60ヘクタールという広大な敷地を持ちながら、遠くからでも目立つような鉄骨のコースターレールが見当たらないことです。
実はこれ、環境への配慮と「本能の解放」というコンセプトが深く関係しているんです。

森岡毅氏が描く「Power Vacance!!」の世界観

森岡毅氏が描く「Power Vacance!!」の世界観
森岡毅氏が描く「Power Vacance!!」の世界観

このプロジェクトを指揮するのは、あのUSJをV字回復させた稀代のマーケター、森岡毅さん(株式会社刀 代表取締役CEO)です。
彼が掲げるコンセプト「Power Vacance!!(パワーバカンス)」は、現代人が都会での生活で抑圧している「本能」を解き放つことを目的としています。

鉄のレールの上を、計算された速度とコースで走るジェットコースターは、ある意味で「都会的・工業的」なエンターテイメントの象徴です。
一方、ジャングリアが目指すのは、もっと野性的で、予測不能なエネルギーに満ちた体験。
そのため、あえて予定調和なレールを排除し、自然の中で自分自身が主体となるようなアトラクション設計がなされているのです。

世界自然遺産「やんばる」への敬意

もう一つの大きな理由は、立地環境です。
ジャングリアがあるのは、世界自然遺産にも登録された「やんばる(山原)」の入り口。
ここに巨大なコンクリートや鉄骨の構造物を林立させることは、この地の最大の魅力である景観を損ねるだけでなく、生態系への影響も懸念されます(出典:環境省『日本の世界自然遺産 やんばる』)。
「自然を壊して遊ぶ」のではなく、「自然の凄さを借りて遊ぶ」。
この哲学こそが、ジェットコースター不在の真の理由だと言えるでしょう。

レールの上を走る計算されたスリルではなく、自然の中で予測不能な体験をすることに重きを置いているようです。
都会の遊園地とは「興奮の質」が根本的に違うと考えておくと良いでしょう。

USJと異なる大自然のアトラクション

私たちが普段慣れ親しんでいるUSJやディズニーランドは、素晴らしい「装置産業」です。映画の世界観を再現したセット、最新技術を駆使した映像、計算し尽くされた演出で私たちを楽しませてくれますよね。
でも、ジャングリアのアプローチは真逆なんです。

作り物ではない「本物の没入感」

ジャングリアの最大の武器は、背景がセットではなく「本物の亜熱帯のジャングル」であることです。
例えば、恐竜のアトラクション一つとっても、作り物の植物の中にいるのと、本物の湿気や土の匂い、風のざわめきを感じる森の中にいるのとでは、脳が感じるリアリティが段違いです。

「安全な乗り物に乗って、外の世界を見る」という安心感がジェットコースターにはありますが、ジャングリアが提供するのは「森と一体化する」体験。
乗り物に乗るというよりは、「森の中に飛び込む」「自然の一部になる」という感覚に近いかもしれません。
この圧倒的な情報量の多さが、コースター以上の没入感を生み出す秘密なんです。

絶叫系が怖い人でも乗れる乗り物

「ジェットコースターがないなら、絶叫系が苦手な私でも楽しめる?」という声もよく聞きます。
これは大きなイエスです!ジャングリアは「Power Vacance」の中で、スリルだけでなく「Luxury(贅沢)」な体験も重視しています。

空の特等席「HORIZON BALLOON(ホライゾン バルーン)」

空の特等席「HORIZON BALLOON(ホライゾン バルーン)イメージ
空の特等席「HORIZON BALLOON(ホライゾン バルーン)イメージ

特におすすめなのが、気球型アトラクションのHORIZON BALLOON(ホライゾン バルーン)です。
ふわりと上空へ舞い上がり、360度の大パノラマでやんばるの森と、その先に広がる美しい海を一望できます。
急降下や急旋回はないので、高いところが極端に苦手でなければ、怖さよりも感動が勝るはず。
夕暮れ時の景色は、言葉を失うほどの美しさだと言われています。

みんなで盛り上がる「TAM TAM TRAM(タム タム トラム)」

また、広いパーク内を移動するためのTAM TAM TRAM(タム タム トラム)も見逃せません。
これは単なる移動バスではなく、乗客が楽器を鳴らしたりして参加できるエンターテイメント要素が盛り込まれています。
歩き疲れた時に移動しながら楽しめる、まさに「移動するパーティ会場」。絶叫系に乗らなくても、パーク全体の祝祭感を十分に味わえます。

この他にも、樹上のアスレチック「TREE-TOP TREKKING」など、自分のペースで進めるアクティビティも充実。
絶景を楽しんだり、森を散策したりするだけでも十分「パワーチャージ」できるのがジャングリアの魅力です。

雨の日も稼働するアトラクション

沖縄旅行で一番心配なのが「雨」ですよね。
亜熱帯気候の沖縄はスコールも多く、屋外型のテーマパークだと雨天時は楽しめないイメージがありますが、ジャングリアはその「悪天候」さえもエンタメに変える逆転の発想を持っています。

雨の日こそが当たりの「BUGGY VOLTAGE」

雨の日こそが当たりの「BUGGY VOLTAGE」
雨の日こそが当たりの「BUGGY VOLTAGE」

特に自分で大型バギーを運転するBUGGY VOLTAGE(バギー ボルテージ)は、雨の日こそが「大当たり」だと言われています。
晴れた日のドライビングも爽快ですが、雨でぬかるんだ泥道を、泥跳ねを気にせず豪快に駆け抜ける体験は、日常では絶対に味わえない背徳感とワイルドさがあります。

「服が汚れる?」心配無用です。
むしろ泥だらけになることを楽しむのがこのアトラクションの醍醐味。
しっかりとしたレンタル装備や着替えスペースも用意されるはずですので、童心に帰って泥遊びができるなんて最高じゃないですか?

冷えた体を癒やすスパ施設

また、ジャングリアには本格的なスパ(インフィニティバスなど)が完備されています。
雨に打たれて遊んだ後に、絶景を眺めながら温泉で温まる。この「動」と「静」のコントラストも、ジャングリアならではの贅沢な過ごし方です。
屋内レストランやショップも充実しているので、雨宿りしながらのんびり過ごすのも悪くありません。

子供連れに嬉しいエリア情報

ファミリーにとって「子供が楽しめるか」は死活問題ですよね。
本格的なジェットコースターばかりだと、身長制限で子供が乗れずに退屈してしまうこともありますが、ジャングリアはその点もしっかり配慮されています。

探究心を刺激する「FINDING DINOSAURS」

注目はFINDING DINOSAURS(ファインディング ダイナソーズ)です。
これは「迷子の恐竜を見つけ出す」というミッション型の冒険アトラクション。
単に乗り物に乗せられるだけでなく、子供たちが自らの足で森の中を歩き、痕跡を探し、恐竜を見つけるというプロセスが含まれています。

「自分で見つけた!」という達成感は、子供の自信に繋がります。
作り物のスタンプラリーではなく、本物の森を探検する感覚は、きっとお子さんにとっても一生忘れられない冒険の思い出になるはずです。
大人も一緒になって本気で探せる、世代を超えたエンターテイメントになっています。

ジャングリアはジェットコースター級の迫力

「ジェットコースターがないなら、やっぱりスリル不足なんじゃない?」と心配している生粋の絶叫ファンの皆さん、安心してください。
むしろ、頑丈なレールや安全バーに守られていない分、ジャングリアのアトラクションは「本能に直接くる」怖さと興奮があります。
ここからは、ジェットコースターの代わりとなる、いやそれ以上のGとスリルを提供する主要アトラクションを紹介します。

タイタンズスウィングの圧倒的浮遊感

まず紹介したいのが、巨大なアームによる振り子型アトラクション、TITAN’S SWING(タイタンズ スウィング)です。「なんだ、遊園地によくあるバイキングか」と侮るなかれ。これはスケールとロケーションが違います。

視界に広がるのは「絶望」か「絶景」か

通常のジェットコースターは「進行方向」への恐怖が主ですが、このタイタンズ・スウィングは「空中に放り出される」恐怖です。足場がなく、身体がむき出しの状態で、やんばるの大空へ向かって投げ出されます。

都会の遊園地なら、最高到達点で見えるのは隣のビルや駐車場ですが、ここでは見渡す限りの森と海。視覚的な基準となる人工物がないため、高さの感覚がバグります。
「このまま森の彼方へ飛んでいってしまうのではないか」という錯覚。脳が感じる開放感と恐怖の振れ幅は、間違いなくコースターを凌駕します。

バンジーグライダーで味わう落下体験

ジェットコースターの醍醐味といえば、最初の落下(ファーストドロップ)のあの内臓が浮く感覚(マイナスG)ですよね。あの浮遊感をより身体的かつダイレクトに味わえるのがBUNGEE GLIDER(バンジー グライダー)です。

レールのノイズがない「純粋な落下」

名前の通り、ジップラインの水平移動の疾走感と、バンジージャンプのような垂直落下のスリルをミックスしたハイブリッド型アトラクションだと推測されます。ジェットコースターとの最大の違いは「音」です。

コースターは「ゴオオオッ」というレールの摩擦音や振動がありますが、バンジーグライダーにはそれがありません。
聞こえるのは風切り音と、自分自身の叫び声だけ。ワイヤー1本に身を預けて滑空するスリルは、機械に守られたコースターでは絶対に味わえない「生身の緊張感」があり、まさに「鳥になる」体験と言えるでしょう。

恐竜サファリで体感する本能の恐怖

スピードや高さのスリルとは別のベクトルで「怖い」のが、DINOSAUR SAFARI(ダイナソー サファリ)です。
ジープや特殊車両に乗り込んで恐竜の世界を逃げ回るライド型アトラクションですが、ここでも「本物の森」という環境が効いてきます。

T-REXに「捕食される」プレッシャー

作り物のセットではなく、鬱蒼としたジャングルの影から実物大のT-REXが現れる迫力は、映画『ジュラシック・パーク』の世界そのもの。「ただ横を通るだけ」の予定調和なライドではなく、執拗に追いかけられ、逃げ惑う演出がなされていると噂されています。

「捕まったら終わり」という、生物としての本能的な恐怖を煽ってくるので、絶叫マシンとは違った意味で心拍数が爆上がりし、手に汗握る体験になることは間違いありません。

チケット価格と渋滞回避のアクセス

これだけの体験ができるジャングリアですが、気になるチケット価格(1Dayパーク&スパ)は、大人が8,700円(税込9,570円)と発表されています。
「9,600円近くするの!?」と強気な設定に驚くかもしれませんが、内容をよく見るとコスパは悪くありません。

チケットに含まれる「見落としがちな価値」

実はこのチケットには、以下のものが含まれています。

  • アトラクション乗り放題(一部有料パスあり)
  • スパ(温泉)利用権(単体だと約2,640円相当)
  • フードクーポン 500円分

つまり、実質的な入場料はもっと安い計算になります。
一日中遊び倒して、最後に温泉で汗を流してリフレッシュして帰れる。
この「オールインワン」の体験価値を考えれば、十分に納得できる価格設定ではないでしょうか。

【重要】アクセス攻略の鍵は「渋滞回避」

そして、ジャングリアへ行く際に最も注意すべきなのがアクセスです。
沖縄本島北部は一本道が多く、特に観光シーズンは激しい渋滞が発生します。
レンタカーで行く場合は、公式サイトでの「駐車場の事前予約」が絶対に必須です。
予約がないと入場すらできない可能性が高いので要注意です。

移動手段 所要時間(那覇〜) メリット デメリット
フェリー(高速船) 約75分 + バス 渋滞知らず、時間が正確
クルージング気分
本数が限られる
港からの移動が必要
レンタカー 約2.5時間〜(渋滞時不明) 自由度が高い
荷物が多くても楽
渋滞リスク大
駐車場予約が必須
直通バス 約3時間〜 運転不要で寝ていける 渋滞の影響を受ける
時間がかかる

私のおすすめの裏ワザは表の一番上にある「フェリー」です。
那覇の泊港から名護漁港まで船で行けば、渋滞知らずで約75分。
海からの景色も楽しめて、移動時間自体がアトラクションになりますよ。

ジャングリアでジェットコースター超えのアトラクションで楽しもう!

まとめると、ジャングリアに「レールの上を走る従来のジェットコースター」はありません。
しかし、それは決してマイナス要素ではなく、レールという制約を取り払って「自然の中で飛び、叫び、本能を解放する」ための戦略的な選択だと感じました。

タイタンズスウィングの空へ放り出される浮遊感、バンジーグライダーの生身の疾走感、そしてバギーでの泥んこ体験。これらは、都会の整えられた遊園地では絶対に味わえない体験です。
「ジェットコースターがないから」という理由で候補から外すのはあまりにももったいない!
むしろ、既存の絶叫マシンには飽きてしまった方にこそ、この新しい「野生の興奮」を体験してほしいですね。

※本記事の情報は2025年11月現在の情報です。
最新の運行状況やチケット詳細、アクセス情報については、必ず公式サイトをご確認ください。