こんにちは。
ニッポンたび日和 運営者の「たびねこ」です。
古都鎌倉の散策ルートを計画する中で、江ノ電と鳥居が重なる独特なフォトジェニックな風景で有名な「御霊神社(ごりょうじんじゃ)」のことが、気になっている方も多いのではないでしょうか。
特にテレビドラマのロケ地として知られるようになってからは、その情緒ある風景を一目見ようと、平日・休日を問わず多くの旅行者がこの地を訪れています。
しかし、最近では「境内が撮影禁止になったらしい」という噂や、「あじさいの季節は歩けないほど混雑する」といった情報がSNSで飛び交っており、現地に行く前に知っておきたい最新のルールやマナーがたくさんあります。
また、単なる「映えスポット」としてだけでなく、眼病平癒の強力なご利益や、レターパックを使うという全国的にも珍しい御朱印のいただき方など、歴史ある古社としての深い魅力も見逃せません。
この記事では、私が実際に現地を歩いて入念に調べた2026年時点の最新情報を交えながら、皆さんの疑問や不安をひとつひとつ丁寧に解消していきます。
神社の歴史を深く知り、マナーを守って参拝することで、あなたの鎌倉の旅がより味わい深く、心に残るものになるはずです。
- 鎌倉権五郎景政を祀る神社の歴史と眼病平癒のご利益
- 江ノ電とあじさい撮影の最新ルールと現状の景観
- レターパックを活用するユニークな御朱印対応の詳細
- 狭い道でも安心できる周辺駐車場とアクセスのコツ
鎌倉にある御霊神社の歴史とご利益を知る

まずは、御霊神社がどのような神様を祀っているのか、そのルーツと深い歴史について触れていきましょう。
SNSで見る「江ノ電と鳥居」の写真のイメージが強いかもしれませんが、実は平安時代から続く、鎌倉エリアでも屈指の由緒正しい神社なのです。
その背景にある物語を知ることで、参拝の時間がより意義深いものになります。
眼病平癒と必勝を願う権五郎景政のご利益
御霊神社を訪れる多くの参拝者が求めているのが、「眼病平癒(がんびょうへいゆ)」のご利益です。
現代人は日常的にスマートフォンやパソコンで目を酷使することが多いため、私たち現代人にとっても非常に切実で、ありがたいご利益ですよね。
また、困難に打ち勝つ力強さから、「必勝招来」や「除災招福」の神様としても広く信仰を集めています。
なぜ「眼」の神様としてこれほど崇められているのかというと、御祭神である「鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)」の壮絶な武勇伝に由来します。
平安時代後期に起こった「後三年の役(1083年〜1087年)」において、当時わずか16歳で初陣を飾った景政は、戦いの最中に敵の鳥海弥三郎に右目を射抜かれてしまいました。
普通ならそこで倒れてしまうところですが、景政はひるむことなく、なんと右目に矢が刺さったまま敵を射ち返し、自軍の陣地に戻ってから初めて矢を抜いたと伝えられています。
この「右目を射抜かれながらも敵に勝った」という不屈のエピソードから、眼の病を治す力と、どんな逆境にも打ち勝つ必勝のパワーを授けてくれると言われているのです。
たびねこの豆知識
境内には、景政公が弓を立てかけたと伝わる松の木や、手玉にとったと言われる「手玉石(たもといし)」などもあり、その怪力ぶりを今に伝えています。
そのため、スポーツの試合や受験、大事なプレゼン前の「必勝祈願」に訪れる方も多いんですよ。
鎌倉権五郎景政の伝説と神社の歴史
御霊神社は、平安時代の創建と伝わる古社です。
地元の人々からは親しみを込めて「権五郎神社(ごんごろうじんじゃ)」や「権五郎さま」とも呼ばれています。
もともとは、関東平氏である鎌倉党(大庭・梶原・長尾・村岡・鎌倉の五家)の祖先である五つの霊を祀る「五霊神社」だったという説もありますが、現在では地域の英雄である鎌倉権五郎景政公を一柱の御祭神としてお祀りしています。
神社が鎮座する「坂ノ下(さかのした)」というエリアは、かつて鎌倉を守る防衛ラインとしても非常に重要な場所でした。
すぐ近くには「鎌倉七口」の一つである極楽寺坂切通しもあり、ここが交通の要衝であったことがわかります。
景政公は、この地域の開発領主として権勢を誇り、死後も地域の守護神(氏神様)として、1000年近くにわたり人々の生活を見守り続けてきたのです。
(出典:神奈川県神社庁『御霊神社』)
ユニークな御朱印とレターパック対応

御朱印集めを趣味にしている方にとって、御霊神社の対応は非常に興味深く、他に類を見ない画期的なシステムとして話題です。
通常、神社の社務所で神職の方が不在の場合、あらかじめ書かれた紙をいただく「書き置き」での対応になるのが一般的ですが、御霊神社には独自の「郵送対応システム」が存在します。
それが、「レターパックライト持参による後日直書き郵送」です。
もし参拝時に書き手の方が不在でも、自分で用意したレターパックに自分の御朱印帳を入れて預けることで、後日神職の方が丁寧に直書きし、御朱印帳ごと郵送してくださる場合があるのです。
これなら、混雑時に長時間待つ必要もありませんし、何より大切なマイ御朱印帳に直接書いていただけるので、御朱印コレクター(ゴシュラー)にとっては非常に嬉しい配慮ですよね。
必ず準備すべきこと
- レターパックは神社では販売していません。必ず事前に郵便局やコンビニで購入してください。
- レターパックの「お届け先(To)」欄には、ご自身の住所・氏名・電話番号を必ず記入した状態で持参してください。
- この対応は神職の方の都合により常に実施されているとは限らないので、必ず現地の掲示板を確認してください。
奇祭として知られる面掛行列の見どころ

毎年9月18日の例大祭で行われる「面掛行列(めんかけぎょうれつ)」は、神奈川県の無形民俗文化財にも指定されている貴重な伝統行事です。
通称「奇祭」とも呼ばれるこのパレードでは、特異な仮面をつけた10人の男たちが無言で練り歩きます。
源頼朝公が始めたとも伝えられており、古くは鶴岡八幡宮の放生会に伴う行事でしたが、現在は御霊神社だけでその姿を見ることができます。
行列に登場する10種類の面には、それぞれ以下のような特徴と意味が込められています。
| 順番 | 面の名称 | 特徴・見どころ |
|---|---|---|
| 1 | 一番・爺(じい) | 先導役として威厳のある表情。 |
| 2 | 二番・鬼(おに) | 竹の棒を持ち、道を清める魔除けの役。 |
| 3 | 三番・異形(いぎょう) | 悪霊を払う恐ろしい形相が特徴。 |
| 4 | 四番・鼻長(はななが) | 天狗のような長い鼻を持つ面。 |
| 5 | 五番・烏天狗(からすてんぐ) | 鳥のような嘴を持つ天狗。 |
| 6 | 六番・翁(おきな) | 白い髭を蓄えた長寿の象徴。 |
| 7 | 七番・火吹男(ひょっとこ) | 滑稽な表情で沿道の笑いを誘う。 |
| 8 | 八番・福禄(ふくろく) | 福禄寿。幸福と財産を授ける。 |
| 9 | 九番・阿亀(おかめ) | 最注目! 妊婦の姿をしており、お腹を撫でると安産のご利益がある。 |
| 10 | 十番・女(とりあげ) | 阿亀の出産を助ける産婆の役とも言われる。 |
特に注目なのが、9番目の妊婦の姿をした「阿亀(おかめ)」です。
大きく張り出したお腹を撫でると安産のご利益があるといわれており、沿道の観客がこぞってお腹を撫でて祈願する光景は、このお祭りのハイライトと言えます。
厳かな神事でありながら、どこかユーモラスで温かい雰囲気が、このお祭りの大きな魅力です。
ドラマのロケ地として有名になった踏切
御霊神社を一躍全国区に押し上げたのが、フジテレビ系の名作ドラマ『最後から二番目の恋』です。
小泉今日子さんと中井貴一さんが演じる大人の恋物語の中で、神社の鳥居前にある踏切は、主人公たちが通勤や帰宅の際に通る「日常の象徴」として度々登場しました。
神社の参道を江ノ電が横切るという、日本国内でも他ではなかなか見られない珍しい風景は、ドラマファンならずとも一度は見てみたい景色です。
ドラマの中で描かれた「古都鎌倉での丁寧な暮らし」に憧れて、この場所を聖地巡礼として訪れる方も後を絶ちません。ただし、現在では周辺環境が変わっている部分もあるので、次の章で詳しく解説します。
鎌倉の御霊神社へ行く前に知るべき注意点

さて、ここからは旅行者として絶対に知っておくべき「現地のリアルな事情」についてお話しします。
特にここ数年でルールや景観が大きく変わっているため、数年前の古いブログ記事やSNSの情報をう呑みにしてしまうと、現地で「えっ、撮れないの?」「花がない!」と戸惑ってしまうかもしれません。
境内は撮影禁止なのでマナーを守ろう
まず最も重要な点ですが、現在、御霊神社の境内は基本的に「撮影禁止」となっています。
以前は自由に撮影を楽しむことができましたが、観光客の急増に伴い、参拝の妨げになる行為やマナーの問題、近隣住民へのプライバシー配慮から、2021年頃より撮影禁止の措置が取られるようになりました。
「せっかく鎌倉まで来たのだから記念写真を撮りたい」という気持ちは痛いほど分かりますが、ここはあくまで「神様にお祈りをする神聖な場所」です。
スマホやカメラをバッグにしまって、静かな境内で風の音や木々のざわめき、古都の空気感を肌で感じる「デジタルデトックス」の時間として楽しんでみてはいかがでしょうか。
レンズ越しではなく、自分の心と目で向き合うことで、より深いご利益を感じられるかもしれません。
あじさいと江ノ電の撮影スポットの現状

「江ノ電と紫陽花と鳥居」が同時に撮れる奇跡の絶景スポットとして有名だった御霊神社ですが、2025年現在、その景色は大きく様変わりしています。
安全確保と混雑緩和のため、線路沿いや神社前のあじさいは大幅に剪定・撤去され、線路沿いには立ち入りを防ぐための新しい柵が設置されました。
そのため、昔のSNSで見かけるような、あじさいの花に埋もれるように走る江ノ電の写真は、現在はもう撮ることができません。
これから行かれる方は、「あじさいの絶景」を過度に期待せず、安全な場所から江ノ電が通過する様子を楽しむスタンスが良いでしょう。
もし、あじさいをたっぷりと堪能したい場合は、ここから徒歩圏内にある長谷寺のあじさい路や、極楽寺坂切通しを抜けた先にある「成就院」へ足を延ばすことをおすすめします。
そちらでは、依然として素晴らしいあじさいの風景を楽しむことができます。
参拝に便利な周辺の駐車場情報

車で鎌倉へ行こうと考えている方は、駐車場選びに十分な注意が必要です。
御霊神社には参拝者専用の大型駐車場はありません。周辺は昔ながらの住宅街で、車一台がやっと通れるような狭い道が多く、すれ違いが困難な場所も多いため、運転に自信がない方は不用意に車で進入するのは避けた方が無難です。
どうしても車で近くまで行きたい場合は、コインパーキングを利用することになりますが、料金変動も激しいため注意が必要です。代表的な駐車場をいくつか挙げておきます。
| 駐車場名 | 神社からの距離 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| ナビパーク 長谷坂ノ下第1 | 徒歩約2分 | 最も近いが、土日祝は最大料金設定がない場合が多く、短時間でも高額になりやすい。 |
| ナビパーク 長谷坂ノ下第3 | 徒歩約3分 | 収容台数が非常に少なく、満車のリスクが高い。 |
| コインパーク鎌倉第4 | 徒歩約8分 | 少し離れるが、長谷寺方面との中間に位置し比較的利用しやすい。 |
たびねこのアドバイス
鎌倉エリアの道は本当に狭く、週末は観光客で溢れかえります。
ストレスなく快適に観光するなら、鎌倉駅周辺や七里ヶ浜エリアの広い駐車場に車を停めて、江ノ電で移動する「パーク&ライド」が断然おすすめです。
江ノ電の旅情も味わえて一石二鳥ですよ。
江ノ電長谷駅からのアクセスと場所
御霊神社へのアクセスは、江ノ島電鉄(江ノ電)の「長谷駅」が最寄りとなります。
駅から神社までは徒歩で約5分ほど。
駅を出て海側(由比ヶ浜方面)へ進み、路地を抜けていくルートが一般的です。
この道すがらには、鎌倉らしい趣のある古民家や、小さなおしゃれなカフェ、老舗の和菓子屋さんが点在しており、歩くだけでもワクワクします。
長谷駅は、有名な「鎌倉大仏」や「長谷寺」の最寄り駅でもあるため、休日には多くの観光客で賑わいます。
人の波に流されそうになりますが、地図アプリなどを活用して、一本路地裏に入れば静かな鎌倉の日常が広がっています。
ぜひ、目的地に向かうプロセスそのものを楽しんでみてください。
御霊神社の周辺にある観光スポット
御霊神社のある長谷・坂ノ下エリアは、見どころが凝縮された素晴らしい観光地です。
あじさいの名所であり、観音ミュージアムも併設する「長谷寺(長谷観音)」や、鎌倉のシンボルである国宝「鎌倉大仏(高徳院)」は必見です。これらは御霊神社から徒歩10分圏内にあります。
また、御霊神社の境内社である「石上神社(いしがみじんじゃ)」に関連して、すぐ近くの由比ヶ浜へ出て海を眺めるのも良いでしょう。
かつて漁師町として栄えたこの地の空気を感じることができます。
古民家をリノベーションしたカフェでのランチや、名物の「力餅」などの食べ歩きグルメも充実しているので、神社参拝と合わせて半日から一日かけてゆっくり巡るのがおすすめです。
効率よく回りたい方は、鎌倉観光モデルコースの記事も参考にしてみてください。
鎌倉の御霊神社へ最高の旅に出かけよう
御霊神社は、権五郎景政の武勇伝や、江ノ電が参道を横切るユニークな景観など、他にはない魅力がたくさん詰まった場所です。
撮影禁止やあじさいの減少といった変化はありますが、それは逆に言えば、静かに歴史と向き合える環境が整ったとも言えます。
「写真を撮る」ことよりも「その場に身を置く」ことを大切にし、ルールとマナーをしっかり守り、地元の方々への配慮を忘れずに訪れれば、きっと素晴らしい鎌倉の思い出ができるはずです。
次の休日は、ぜひ御霊神社へ足を運んで、古都の風を感じてみてくださいね。